本ページにはPRが含まれています。

障害児を育てる家族で集まる親の会の立ち上げ方と知ってほしい考え方

eyecatch 障害児と暮らすヒント
障害児と暮らすヒント
パトまめ
パトまめ

私パトまめは2023年に発達に何かしら心配事がある子どもを育てている家族で集まる親の会を立ち上げました。

この記事はこんな人におすすめ
  • 親の会を立ち上げたい
  • 親の会を立ち上げて良かったことが知りたい
  • 親の会を立ち上げるきっかけや理由が知りたい

今回は、実際に住んでいる地域で親の会を立ち上げて約2年。現在70名以上のお子さんのご家族が入会してくれています。
その親の会を運営してきたパトまめが、親の会をどのようにして立ち上げたか実体験を紹介します。

スポンサーリンク

親の会を立ち上げた理由

私が親の会を立ち上げたかった理由はとてもシンプル。

児童発達支援センターに入園したことをきっかけに出会えた保護者とのつながりをずっと続けていきたかった。

一番の理由はこれです。
前の記事でもお伝えしたとおり、児童発達支援センターに入園するまでは相談先はほぼX(旧Twitter)。
生活している地域の中ではとても孤独でした。

児童発達支援センターに入園して初めて、会って話せる距離に他の保護者とのつながりができました。

児童発達支援センターでは家族同士でつながることで、親子にとって良い経験が増えました。具体的には、

  • 保護者会でお祭りを企画運営して親子で楽しい時間を過ごせた
  • 知った地域の情報をお互いに共有し合えた
  • 自分の子どものことを知ってくれている人が周りに増えた

こういった経験を続けられる場を生活している地域に作りたい

そう思って賛同してくれる仲間と一緒に親の会を立ち上げることにしました。

スポンサーリンク

どうやって親の会を立ち上げたの?

親の会を立ち上げた実際のスケジュール

親の会を立ち上げまでのリアルなスケジュール
  • 2022年秋頃
    「親の会」を作りたいと児童発達支援センターの先生に1人で相談

    ・活動時に部屋や設備を借りられるか
    ・活動を開始したら活動の相談に乗ってもらうなどアドバイザーをしてもらえるか

  • 2023年5月・6月
    「親の会」立ち上げメンバーを集めて話し合い

    ・会の名前
    ・いつから活動をスタートするか
    ・親の会の会員になれるのは誰か(子どもの障害の種類や程度など)
    ・会費はどうするのか
    ・役員はどうするのか
    ・会則の作成
    ・親の会への入会方法や広報
    ・会員への連絡手段

  • 2023年7月
    「親の会」活動開始〜初めての茶話会

    ・会ができたことを広報
    ・20人以上集まって茶話会を開催できた

パトまめ
パトまめ

実際に親の会として具体的な活動をスタートするまでのリアルなスケジュールです。

めちゃくちゃ気軽な考えからのスタートでOK

もしも今、次に示すどれかのような仲間がいるならば10秒で親の会を立ち上げられます。

  • 定期的にランチをする保護者がいる
  • 家族ぐるみで出かけたり遊んだりする機会がある
  • 知った情報や起こった出来事を共有するLINEグループがある

1つでも当てはまる仲間がいるなら親の会はもう作れます。
この仲間同士の付き合いに、ただ名前をつければ良いのです

  • 名前をつける
  • 何か活動をする(今までやっていたことを続けるのでOK)
  • 新たに参加したい人が加われるようにする

仲間がすでにいるならば親の会を作るのに必要なのは、この3つだけです。

「仲間とのつながりに名前をつける」
これが私にとっての親の会を作る始めの第一歩でした。

パトまめ
パトまめ

こんな感じで、ただ名前をつけて今までやっていることをしてみるだけのそんな気軽なスタートを私はおすすめします。

親の会を使って「やりたいこと」を考えてみる

仲間との今までの関係に名前までつけてわざわざ親の会を作る理由は、それは親の会を作ることで「やりたいこと」が実現できるからです。

パトまめ
パトまめ

親の会を作らなくても自分の「やりたいこと」が叶うのであれば、わざわざ親の会を立ち上げる必要なんて無いんです。

私には「やりたいこと」がありました。

  • 将来、ぼんちょと自分や家族が孤独にならない関係づくり
  • ぼんちょと家族で一緒にいろいろな経験をする機会を増やしたい
  • 自分が困らないために地域の情報をたくさん集めたい

見ての通り「ぼんちょと自分や家族のために」やりたいことが並んでいます。

私は自分自身のために「親の会」を作ると決めました。決して

住んでいる地域の障害福祉を良くしていこうというわけでもなく
他の悩める保護者のためでもなく

とにかく自分と家族のために「あった方が良い」と思って作ることに決めました。

1人や1家族でできることは限られます。
なので、周りの仲間に

みんなそれぞれが自分自身のためにやりたいことを実現するための」親の会を作りたい

という話をして、賛同してくれる仲間と一緒に「親の会」を名乗ることにしました。

スポンサーリンク

親の会の運営のために必要だったこと

親の会のイメージ写真

「自分と家族の生活が一番大事」という意識

日本国内に障害児(者)の親の会は多くあります。
その代表者や運営者には、子育てから離れた人が数多くいます。

正直、私のような重度知的障害と診断された子の育児真っ最中にいる人が作っている親の会は稀な気がします。それは、親の会の運営や活動には一般的に大変さも伴うからです。

だから子育て中の親が親の会を立ち上げることについて批判的な意見を持つ人も見かけます。

もしも生活している地域に、自分のやりたいことが実現できるような既存の親の会があるのであれば、そちらに入会するはずです。

でも、そういった親の会が周りに無い人が自分で作ることを検討しているのだと思います。私もそうでした。

はっきり言ってぼんちょの子育ては
めちゃくちゃ大変です。

だから、絶対に自分の生活・子育てよりも親の会の活動の方が大変になったりしんどくなってはいけないということを肝に銘じています。

具体的には、私たちの親の会では自分や家族以外の誰かのために無理をしないことを徹底しています。

活動を企画するときは、それが「自分や家族の今と将来のためになりそうなことか」をしっかり考えるようにしています。活動が誰かのために「やってあげる」にならないことが大事です。

あくまで、親の会の活動が自分以外の誰かのためにもなるときは、「自分自身のためにしたことのおすそ分け」の結果なのです。

私が立ち上げた親の会は「会費」はありません。費用がかかる時は参加者からその都度徴収するシステムにしました。理由は、「会費」を集めてしまうと、その「会費」に見合う活動を「やってあげなきゃ」という気持ちになる人が出てくる可能性があるからです。

誰でも入れる会にすること

親の会を立ち上げ前の話し合いで、この親の会に入れるのは誰なのかを話し合いました。
結論、「このあたりに住んでいて子どもの発達に何か心配事がある家族なら誰でもOK」というルールになりました。

  • 子どもの年齢は?
  • 手帳や診断の有無は?
  • 住んでいる地域は?

ルールを決めるために、こんなことも話し合いました。

その理由は、実際に、知的障害児(者)の親の会や自閉症児(者)の親の会や特別支援学級の親の会など、限定的な親の会が多かったからです。

でも、ぼんちょが通っていた児童発達支援センターでは

知的障害の重さもバラバラ
自閉度もバラバラ
染色体異常が原因の子もいればそうでない子もいる
医療ケアが必要な子もいる
感覚過敏もいれば感覚鈍麻もいる
よく食べる子もいれば偏食の子もいる
しゃべる子もいればしゃべらない子もいる

子どもひとりひとりが違うし、ひとりひとりがマイノリティーという状態。
「みんなちがう」が前提だから、孤独が薄れるし、少しでも共通点があると嬉しくなるという経験をしました。

そして障害の種類や程度がちがっていても、地域の障害福祉サービスや病院の情報などは意外と重なり合う部分があるし、人数が増えるとそれだけ情報量も増えます。

だから、誰でも自由に入れるし、
合わないと思ったら辞めても良いという出入り自由な気軽な親の会になりました。

パトまめ
パトまめ

会費が無いため、お試しで参加してみやすいことも私たちの親の会の良いところです。

親の会の広報やスムーズな入会のために親の会の簡単なHPを用意しました。そこからフォームで申し込むことで会員になったり会員を辞めたりできる仕組みになっています。

足を運ばなくても情報共有できる仕組み

  • 障害児を育てるのは大変
  • 共働き家庭の増加
  • 人付き合いが苦手

これらの理由から、地域の情報はほしいけれど参加が難しいという人も最近増えています。

実際に私たちの親の会でもイベントに1回でも足を運んで参加した人は会員の半数くらいです。
じゃぁ残りの半分の人たちは何をしているのかというと、情報の共有だけに参加しています。

親の会のメンバーだけのオープンチャットを作成し、その中で知った情報をお互いに共有することを始めました。

茶話会は親子で集まって遊ぶようなイベントは、それをやりたいと思っている人だけでやるのが私たちの親の会のスタイルです。

パトまめが立ち上げた親の会
  • 子どもの障害の種類や年齢、診断や手帳の有無などのルールは設けない
  • 入会金ゼロ円
  • イベントや役員への参加は自由

会則と役員をどう決めたか

「会則」は似たような親の会の会則を検索するところからスタート。
それを私たちらしく書き換えて作成しました。

パトまめ
パトまめ

今だったらchat GPTを作成して案を作ってもらうやり方もできると思います。

役員は人数をあえて決めないことにしました
役員になった人の中から一応「会長」「副会長」「書記」「会計」「広報」は決めています。

会を続けるのが難しい理由の1つに役員問題があります。
役員の人数を決めて完全交代制で役員を誰かがするルールにしてしまうと、やりたくない人にもいつか順番が回ってくる可能性があります。

でも、私たちの親の会は自分自身が無理してまで続ける会ではありません。

なので、役員をやろうという人がひとりもいなくなった時が来たとしたら、その時はもう解散かなと思っています。

でも幸いなことに、人数をあえて決めていないからなのか、役員を辞める人よりも新たに役員になる人の方が増えていて役員は増えています。

パトまめ
パトまめ

役員の人数が少なかったりはっきり決まっていると負担に感じるけれど、「やってみたい人はみんな一緒にやろう」っていうルールにすると、なぜか気が楽になるのか今のところ役員のなり手に困ったことはありません。

スポンサーリンク

親の会を立ち上げて良かったこと

これは間違いなく「たくさんのつながりができたこと」です。

親の会を立ち上げてから、

  • 70名以上が会員になってくれた
  • 行政に意見を伝える機会ができた
  • 同じような活動をしている団体と交流ができた
  • 活動場所を社会福祉法人や大学が貸してくれた

こんなつながりができました。
どれも親の会を立ち上げなければ生まれなかったつながりかも知れません。

反対に、親の会を立ち上げることで何かデメリットがあるとすると、立ち上げる前より忙しくはなります。
でも、本当にやりたいことだけを選んで活動していけば、活動して良かったと思えます。

スポンサーリンク

まとめ

今回は、実際に住んでいる地域で親の会を運営してきたパトまめが、親の会をどのようにして立ち上げたか実体験を紹介しました。

もしも親の会を立ち上げるときは、はじめの一歩は小さい方が良いくらいです。
親の会の活動は自分の生活を犠牲にしてまですることではありません。
子どもや自分自身の今と将来の生活のためになりそうな活動をしていく意識を常に持っておくことが、無理をしないために必要な考え方です。

もしもこれから親の会を立ち上げてみようと考えている人がこの記事を読んでくださっているとしたら、何か参考になることがあれば幸いです。

よかったらXでも気軽にフォローしてください。
最後まで読んでくださりありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました