
重度知的障害児「ぼんちょ」は年長までほぼ手づかみ食べばかりでした。そんな重度知的障害児ぼんちょの食事方法が劇的に変わったアイテムを紹介します。

特に支援学校に入学してからの1年間でスプーンを使うのがすごく上手になったよ!
重度知的障害児「ぼんちょ」が手づかみ食べを減らし、スプーン・フォークを使用する時間を増やすために効果的だったアイテムをブログで紹介します。
ぼんちょが実際に使用して劇的に変わったアイテムと食事の練習方法についてまとめます。
重度知的障害児にもおすすめのスプーンとフォークの練習アイテム

スプーンとフォークの使い方が上達しなかった重度知的障害児「ぼんちょ」の食事方法を劇的に変えたアイテムを紹介します。
EDISONのスポークは手づかみ食べからスプーンやフォークへの移行に効果的!
手づかみ食べからスプーンやフォークに移行しづらいお子さんにはEDISON(エジソン)の「スポーク」という商品がおすすめです。
「スポーク」とは、スプーンとフォーク両方の機能を備えた食具のことです。
EDISON(エジソン)のスポークは持ち手がとても持ちやすいです。
そして先端のギザギザが食べ物をしっかりキャッチしてくれるので口に運ぶまでにこぼれるのをしっかり防いでくれます。
重度知的障害児「ぼんちょ」は手先が不器用ですが、こちらのスポークだと刺したりすくったりしやすそうです。
高桑金属ランチスプーンはシンプルだからこそ上達の過程におすすめ
高桑金属ランチスプーンも先が割れているスプーンです。
重度知的障害児「ぼんちょ」はこちらのスプーンも使用しています。
EDISON(エジソン)のスポークとの違いは持ち手がシンプルなことです。
EDISON(エジソン)のスポークに慣れきて、他の持ち手やデザインのものでも食べられる練習をしてくて高桑金属ランチスプーンを購入しました。
食事に限らず、できるようになったことは、他の条件でもできるように使用する物を変えるなど少しの変更を加えるようにしています。
高桑金属ランチスプーンは、持ち手がより一般的なスプーンやフォークに近いという特徴があります。また、箱がついているので放課後等デイサービスや日中一時支援などのサービス利用時に食事ありで利用するときなどにも持たせます。


重度知的障害児のスプーン・フォークの練習にスポークをおすすめする理由

スポークは1本でスプーンとフォークの機能を備えている優れものです。
優れている理由は次のとおりです。
- スプーンとフォークを持ちかえる必要がない
- 先端で刺してとらえやすく、口に運ぶまでに食べ物が落ちにくい
スプーンとフォークを持ち替えることも、すくった物が落ちやすいことも、子どもが食事する時のハードルになります。でもスポークを使えばそのハードルが改善できます。

スプーンとフォーク両方が手元にあると使っていない方を机の上で転がしたり回したりして遊んでしまっていたよ。

自分で食べることに集中できずスプーンやフォークで遊んでしまうと時間がかかるので大人がついつい全介助してしまうことも・・・。これではダメだと反省し、スプーンかフォーク1本のみをぼんちょに持たせて食事に取り組もうと決意したところにスポークに出会いました。
重度知的障害児が手づかみ食べを卒業するまでの練習方法のコツ
重度知的障害児「ぼんちょ」が「手づかみ食べ」から「スポーク」を使用するまで、どのように練習して移行していったかをブログでまとめます。
スプーンやフォークを使う練習は食事以外の場でする!

ねんどでフォークを使う練習
重度知的障害児「ぼんちょ」は2歳でお世話になっていた児童発達支援事業所の療育で、ねんどを使用してフォークを使用する練習をしました。具体的には、先生が丸めたねんどを用意してくれ一緒にフォークを持って突き刺す練習をしました。
お風呂やプールですくう練習
すくう練習の最初は水でしました。具体的には、お風呂やプールに100均で購入したスコップを持って入っていました。そしてぼんちょの手を持って一緒にスコップで水をすくう練習をしていると自分1人でもすくうようになりました。
砂場で砂をすくう練習もしましたが、お風呂だと毎日入るので毎日練習することができて気軽です。
自分で口に運ぶことからスタートする
重度知的障害児「ぼんちょ」は最初から「自分で食べ物をすくったりさしたりすること」と「食べ物を口に運ぶこと」の両方を習得するのは難しかったです。
なので、「すくう」「さす」練習は食事以外の場ですることにしました。そして食事の場では口に運ぶことからスタートしました。
スプーンですくってもらったご飯や、フォークでさしてもらったおかずをぼんちょの前にある皿へ置き、ぼんちょは自分で口に運ぶことだけを頑張りました。
食事の後半やおかわりだけスポークで食べてみる
重度知的障害児「ぼんちょ」は食べるのが大好きです。食事がはじまると、とにかく食べたい気持ちが強いのです。
なので、上手く食べられなかったり止められたりするとイライラします。
そこでお腹が満たされてくる食事の後半やおかわりだけスポークで自分で食べることを頑張りました。
最初は大人が後ろからスポークを持つぼんちょの手を持って動作を教えていましたが、だんだん上達しました。
上達すると自分だけでスポークを持って食べられる時間が長くなりました。
最初は1つの食器だけで、すくいやすい食べ物で練習する
すくうのが上達するまでは1つの器で練習しました。複数のお皿があると距離が遠くなるお皿が出てくるためおすすめしません。
また、最初はすくいやすい食べ物で練習することをおすすめします。一番すくいやすい食べ物はヨーグルト。
でも、ぼんちょは当時あまりヨーグルトが好きではなかったので、シンプルにご飯で練習をしました。
ご飯は意外とすくう時に力がいるんですよね。なので、すくう前にご飯をふわっとほぐしておくのがコツです。
また、カレーなどがかかっているとすくいやすくなります。
1つの器ですくうのが上達してきたら、2つ3つとおかずの器を増やしていき、少し距離ができてもすくえるようにしていきます。

食事に使用する食器も狙いや特性に合わせて変えていく
1人ですくうのが難しい段階では、滑りにくい器・すくいやすい器をおすすめします。
まずは利き手ですくうことに集中するためにも器は安定している方が良いです。
↓実際にぼんちょが使用している食器です。滑りにくく、すくいやすいです。
そして、すくうのが上達してきたら、次は利き手の反対の手で食器を押さえることも覚える必要があります。ですが、いつまでも滑りにくい食器を使用していると安定していて必要性がないため押さえることをしません。
なので、あえて滑り止めなしの普通の食器を使用して、食器を手で押さえて安定させることを狙って教えました。
また、押さえるのも上手くなったら陶器の食器を使用するなど、どんどん使用できる食器の種類が広がります。
ですが、ぼんちょの場合は、陶器の食器だとスポークですくうと食器とこすれて音がすることに気づいて、わざと音を鳴らすという問題行動が発生した時がありました。
その時は音を鳴らさないことを狙ってプラスチックの食器に戻しました。このように一歩進んでは戻る・・・といった感じで成長や特性に合わせて食器は変化させています。
↓身辺自立は何もかもコツコツと。スモールステップの積み上げです。


まとめ
手づかみ食べしかできなかった重度知的障害児「ぼんちょ」がスプーン・フォークを使用する時間を増やすために効果的だったアイテムとして「スポーク」をブログで紹介しました。
ぼんちょが実際に使用して劇的に変わったアイテムと食事の練習方法についてまとめてみました。
スプーンとフォークの機能を備えた「スポーク」1本にすることで、食事への集中度がグッと高くなりました。
先が割れていることで口に運ぶまでにこぼれにくくなるところがおすすめポイントです。
「すくう」「さす」動作を食事だけで獲得するのは難しい場合があります。
ぼんちょの場合も食事以外の場面で練習することで、実際の食事の場面でもスモールステップで少しずつできるようになっていきました。
食器についても、子どもの上達や特性に合わせてその時々で選び、変化させていくことをおすすめします。
もしも同じように食事動作を練習中のお子さんのご家族がいらっしゃいましたら何か参考になることがあれば幸いです。
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最後まで読んでくださりありがとうございました!